インド・ネパール〜序章
インドとは?
「インド」
なぜこの国に行ったのかと聞かれると
この前に旅した際に、他の旅行者からインドについて聞き
かなりの興味を持ったから。
人からの情報を聞くまで、俺のインドに対するイメージは
カレー、頭に包帯みたいな物を巻いている人達、
IT先進国、ってくらいのぼんやりしたイメージしかなかった。
もちろん、行ってみたいなんて気持ちは微塵も無かった。
そんな、深い霧の中の幻想の様な曖昧な印象が
ハッキリとした強烈な輪郭を持ち始めた。
「死体が川を流れていく横で、おじいさんが野糞してるらしいよ」
「木に洗濯物を干してる」
「1カ月ないとインドは無理だね」
「ウソつきばっかりいて、まともに旅なんてできない」
「インドだけは、もう二度と行きたくない」
信じられないような話ばかりを旅で会った皆が口にする。
海外旅行なんて言ったら、いろいろと美しい建造物みたり
おいしい料理食べたり、気取ってブランドショップで買い物したり・・・。
とにかく、ストレス発散、素敵な思い出作り。
俺だってそんなイメージを持っていた。
昔の俺だったら絶対にそんなとこに興味なんて持たなかった。
しかし、月日が俺の興味の的を完全に変えていた。
人からのイメージだけ先行して
「本当にそんな国あんの?」っていう、疑いと
怖いもの見たさの好奇心で、俺はインドに憧れを持つようになっていた。
何気に本屋で「地球の歩き方 インド」を買った俺は、
それから何カ月か後に、旅行会社に電話をいれていた。
「○○日発のデリー行きのチケットは空いてますか?」
そして、皆が口々に言っていた信じ難いギャグのような言葉が
本当だということを知ることになった。