ヨーロッパ、東南アジア、インド・・・
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ヨーロッパ〜フランス 5章

パリ 最終日

〜6月15日〜 本日、パリ最終日につき本気で観光モード。

朝にトゥールからパリにTGVで移動。
予約してあったユースホステルに荷物を置きに行く。
バゲッジスペースで2人の日本人と出会い、軽く言葉を交わした。
一人はアフリカから帰ってきたところで、パリは何度も来てるが
ルーブルとかの観光地は行った事がないと言っていた。
でも、パリは街並みがきれいだからブラブラしてるだけで
楽しいんだと。
自分も同感だが、一通りのスポットは絶対に抑えておきたい派だ。
まぁみんなも当然そうだろうけど。
もう一人も、これからオルセーに行くとこだと言っていた。

俺はまずヴェルサイユ宮殿へ向かう。
駅でいつも通りにクロワッサンとエスプレッソで軽めの朝食をいただく。
朝食
パリでいつも乗ってたメトロではなくPERという乗り物で行く。
駅に到着後、少しでも早くと小走りでヴェルサイユ宮殿まで向かう。
着いてみると、結構長い列が出来ていた。
まじかよ、なんて思いながらも仕方なく並んで待つ。
約30分待ち、ようやく建物内へ。
中は、広くてとにかく宝飾や絵画など一つ一つに金がかかっていて
素晴らしいものだった。
内部
豪華なシャンデリア
この建設が引き金でフランス革命が起きたというのも分かる気がする。
ただ、毎日、城だの、寺だの、博物館だのと見ていると
何か目立った特長が無いと飽きがくる。

そのヴェルサイユ宮殿の特別は庭だと思った。
庭園
広く遠くまで続く庭は本当に素晴らしいと思った。
ただ、時間があまりなかったので庭の奥までは行かずに
帰ることにした。
駅に着く前に、彼女に電話をして、近くのマックに入った。
不思議とこの時食べたマックがヨーロッパに来てから一番おいしく感じられた。
食べなれた味というのもあったのかもしれない。
その後、またPERに乗り、次の目的地に向かう。

ルーブル美術館へ

「ルーブル美術館」
あまりにも有名な美術館。
人から聞いて、行った事がないのがコンプレックスにさえ感じていた。
それくらい行ってみたかったし、期待もしていた。
着いてみると、こちらも行列。
ルーブル美術館 外観
結局30分強待って中へ。
この中に入るまでの待ち時間を計算していなかったので
少し焦りながら、有名で聞いた事のありそうなものを片っ端から
写真に収めて、次に行こうと思っていた。
かなり急ぎ足で、「ヴィーナス」や「モナ・リザ」「ニケ」などを見て回った。
ミロのヴィーナス

この時に、「俺は写真を撮りに来たのか?」という疑問を持った。
もちろん違う。

確かに有名作品を見たときには感動したけど、教科書とかで既に見たことが
あったものを実物でみただけ。
ここには、見たこともなく知らない芸術家の素晴らしい作品が
本当にいっぱいあった。
絵なんて、何一つ分からないけど、相手の伝えたいことを
強烈に感じられる意思を持った作品が本当にたくさんあった。
その時に、それからのスケジュールを削ってでも
ここでたくさんの芸術を感じたいと思い、急ぐことを止めた。
18時の閉館までいることにした。
一点ずつゆっくりと眺めていると、ここに飾られている作品は
全て特別で価値のある作品であることが理解できた。
なぜか、「モナ・リザ」などを人だかりの中で見ていても
何も感じることが出来なかった。
この作品のどこが素晴らしいのだろうか。
自分で考え、自分の価値観で作品を見ること。
それが重要なのだと学んだ。
自分にとって価値のある作品にいっぱい出会えた。
そんな素敵な時間を過ごす事ができ、改めて「ルーブル」に
来て良かったと思えた。
最後に、館内からポストカードを出して、ルーブルを出た。


オルセー美術館へ

次は、すぐ近くで徒歩で行ける「オルセー美術館」へ。
こちらも、たくさんの芸術作品が飾ってあって、
飽きることなく見ることができた。
素晴らしい作品は、芸術の知識が無い人間が見ても
そのすごさに気づくことができるのだと感じた。
ミーハーではあるが、ゴッホやセザンヌ、ルノワールの作品には
人を引き付ける強烈な個性があった。
ゴッホの絵画
思わず見とれて、絵の前から動けなくなってしまう感じ。
一枚の絵にこれほどまでの力があることを、この時初めて知った。

オルセーも見終わった頃には、夜になっていた。
ここからは宿に戻ることに。

メトロで移動。
メトロ

ユースについてバックを取り、部屋の鍵をもらおうとすると
「もう他の人が部屋にいるから開いてるよ。」と言われる。
いつも、ドミトリーの部屋に入るときは、
どんな部屋だろう、どんな人と相部屋だろうとドキワクする。

部屋を見つけると、一階の庭のようなところにある部屋だった。
ノックをしてノブを回しても開かない。
鍵をかけてるのかなと思い、ノックしてしばらく待つ。
反応がない。
レセプションの勘違いかな、と思いもう一度戻り
部屋に人気が無いことを伝える。
しかし、鍵が無いから絶対に中に誰かいるはずだ、と言う。
仕方なくもう一度戻りノックする。
脇にある小さい窓が開いていたので、隙間から「ハロー」って叫んでみる。

カタンカタン。

どうやら中に人がいたようだった。
ドアを開けてくれたのは、日本人似の若い男性。
「ごめん、シャワーを浴びていた」
というと彼はシャワールームへ戻っていった。

2段ベッドが2つの4人部屋。
少し狭そうだったが、問題ない。

しばらくして出てきた彼、話してみると香港からきたのだという。
流暢な英語を話す彼は、香港はイギリス領だったこともあり
みんな英語を話すんだと言っていた。
彼とは、家族のことだったり、日本、中国のことをいろいろ話した。
すごく積極的にコミュニケーションをとろうとしているのが
印象的だった。

しばらくして一人の日本人が入ってきた。
そして、また一人日本人。
どうやらアジアの人間をまとめたようだった。
みんなと夜まで話しをした。
日本でしていたこと。
ワールドカップの結果。
旅の話し。
それを香港の彼に英語で説明をしながら。
やっぱりこんな会話の時間が一番楽しい。
みんな、好奇心を持って海外まで来た仲間たち。
話しも合う。
明日の行動などを話したとこでみんな就寝。

次の日は、遂にフランスを離れ、スイスへ向かう。
長い移動のときは、心配になるが
それ以上に楽しみが胸にある。
目覚ましをセットして眠りについた。






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